症状
排便時に痛みがある。
排便後痛みが残る。
便に血がつく。
便が細くなる。
原因
一番の原因は、慢性的な「便秘」や「下痢」。女性の方に多い痔です。切れ痔の主な原因は、便秘時の硬い便や、勢いが良過ぎる便が通過する際に、肛門周辺の皮が切れてしまうことです。また、体質的に元々肛門が狭い人は切れ地になりまやすいです。
裂肛の治療
薬による治療
軽い切れ痔が対象です。軟膏や座薬などのお薬で治ります。便通のコ ントロールも必ず併せて行います。ほとんどの方は薬の治療で十分です。
手術療法
(やや進んだ切れ痔)
薬で治らないものや、やや狭くなって切れやすい肛門には、簡単な手術を行うこともあります。1~2分の簡単な手術です。入院は通常不要です。
薬で治らないものや、やや狭くなって切れやすい肛門には、簡単な手術を行うこともあります。1~2分の簡単な手術です。入院は通常不要です。
(肛門が狭くなった重い切れ痔)
裂肛が慢性化し、肛門上皮が傷ついては治るという状態を何度もくり返していると、患部が潰瘍化して肛門が狭くなるために、排便時の苦痛が増します。このような場合は、肛門の狭さとかたさを取り除き、元の柔軟な肛門の状態に戻すための手術を行います。慢性裂肛(肛門は狭まり指も入らない状態)
慢性化し、傷口が潰瘍化した裂肛の場合に行われるのがSSG法(スライディング・スキン・グラフト法)です。この場合には入院が必要です。
裂肛手術:SSG法
肛門内部に移動される皮膚慢性の裂肛部分を切除した後、肛門から背中よりの皮膚を舟形に切り、狭くなった肛門の内部に滑り込ませ、その皮膚の幅の分だけ肛門が広がるようにします。手術途中ですが、狭い肛門が十分広がりました。
術後:裂肛部が皮膚で被われる術後はうまく皮膚が裂肛部だった所を被い、太い肛門鏡も入るようになりました。
術後外見はぎ取られた皮膚の部分は当初は大きな傷に見えますが、術後はほとんど目立たないほどに小さな瘢痕になっています。
(術後の再発について)
裂肛手術は硬いべんによる「けが」が原因ですから、以後硬いべんを避ける日常生活を厳密に行えば大丈夫です。